俺さま天才!!
いい金儲けの方法を考え付いたんだ!
聞いてくれ。
実は今まで4本1,200円で仕入れていた『妖怪ウォッチの鉛筆』を6本1,200円で仕入れる方法を見つけたんだ!
へっ、海外の危ないサイトだから教えられないけどな!
それでここからが俺さまの天才ぶりよ。
4本1,200円で仕入れた鉛筆はすでに1,000本あったんだ。
そして今回新しく6本1,200円で仕入れた鉛筆も1,000本用意した。
そこでだ、両方の鉛筆を一緒にして10本2,450円で売ろうと思う。
これで10本につき50円、1,000本で5,000円も得なんだぜ。
俺さま天才!!
なにっ?俺さまの計算が間違ってる!?
そんなはずないだろ!
でもなんでなの?教えて?
果たしてこの商人の考えで本当に儲けられたのか?
■情報
●以前に4本1,200円の『妖怪ウォッチの鉛筆』を1,000本仕入れていた。
●今回は6本1,200円で『妖怪ウォッチの鉛筆』を1,000本仕入れた。
●両方の鉛筆を一緒にして10本2,450円で売ろうとした。
どうでしょうか?
わかりましたか?
一見ちゃんと儲けが生まれるように思います。
でも、実際はそうでもないんです。
どうしてもわからないときは、下のヒントを確認してもう少し考えてみてください。
■ヒント
【ヒント】
●仕入れ時にかかった費用と予想される売上額をしっかり比べてみましょう。
それでは答え合わせです。
■解答
答えは「商人が損をする」でした。
【解説】
一見すると仕入れより高額で売っているように思えますが、実は違います。
支出と予想される収益を確認してみましょう。
『支出』
●4本1,200円の『妖怪ウォッチの鉛筆』を1,000本仕入れていた。
1本が300円の鉛筆を1,000本購入したので『支出金額:300,000円』
●6本1,200円で『妖怪ウォッチの鉛筆』を1,000本仕入れた。
1本が200円の鉛筆を1,000本購入したので『支出金額:200,000円』
両方の鉛筆を合わせると『支出金額:合計500,000円』
『予想される収益』
●両方の鉛筆を一緒にして10本2,450円で売ろうとした。
1本245円の鉛筆を2,000本売るので『予想される収益額:490,000円』
『収支金額』
『予想される収益額:490,000円』-『支出金額:合計500,000円』=『収支金額:-10,000円』
このように、しっかり計算すると実は商人の思惑とは大きな違いがあります。
なので実際にこの商人がこの方法で鉛筆を売っていたら、知らず知らずに損をしていたということです。
商人の話を聞いていた段階で「おかしいな?」と思った人はすごいですね。
よく考えればわかるのに、パッとみダマされてしまうことって結構たくさんあります。
みなさんも気をつけてくださいね。
それに、悪い金儲けなんて考えてはダメですよ。(笑)
■最後に
いかがでしたか?
いい頭の体操になりましたでしょうか?
短い時間で想像力を働かせて可能性を探り、順序立てて考察することで脳はとても活性化されます。
いつまでも柔軟な発想力を持った脳を維持するために、機会があれば是非また違う【謎解き】にも挑戦してみてください。
それでは、また次回の【謎解き】でお会いしましょう。