人は思い込みによる影響を多大に受けて生活しています。
個人的な意見ですが「日本人」は特にその傾向が強いと感じてしまいます。
根拠のないうわさ話を簡単に信じてしまったり、多くの人がいいと言うものを自然と好む傾向があると思います。
「同調すること」「群れること」によって、結果的に「安心感」を得られるのは事実ですから、人にとって必要な心理作用とも思うのですが、時にこの思い込みが人知を超えた現象を引き起こすこともあります。
今回ご紹介するのは、そんな思い込みで発生する驚愕の心理作用についてです。
思いこみ方次第で「良くも悪くも」人体に作用する心理現象。
その摩訶不思議な世界の一端を覗いてみてください。
■思い込みで人は○○する!?
現在では割と多くの人に認知されているであろう心理現象である「プラシーボ効果」。
渡された薬に科学的な効能や薬理がなくても、心理的刷り込みによって身体に影響を及ぼすとされる現象のことです。
何の効果もないビタミン剤でも、有名な人物や芸能人、名のある企業が「健康に効果がある」と宣伝すると、薬を飲んだ人が「身体の体調が良くなった気がする」と自己暗示をかけ、しまいには「本当に身体が健康になってしまう」事例がたくさん報告されています。
薬の副作用なしで効能が得られる素晴らしい「プラシーボ効果」ですが、一方で同様の性質を持ちながらネガティブな心理に作用することでいわれる「ノーシーボ効果」と呼ばれる存在についてはあまり知られていないように思います。
「ノーシーボ効果」の影響力の強さを表した実験データが存在します。
目隠しをした死刑囚の足を軽く切り出血させ、その後「水の滴る音」を聞かせ続けます。
すると切り口からの出血は既に止まっているのにもかかわらず、「血が出続けている」と脳が錯覚した死刑囚は、そのままショック死してしまったといいます。
またヨルダンでワクチンの集団接種を行った際、ワクチンを接種した1人が体調不良を訴えると、その後800人にも及ぶワクチン接種者が次々に副作用に苦しみました。
もちろん実際のワクチンには副作用を発症するような有害な物質など入ってはいません。
まさに思い込みによる「ノーシーボ効果」が集団心理に働きかけた代表的な事例だと言えます。
■まとめ
非常に優秀な心理作用と呼べる「プラシーボ効果」の裏に隠された恐ろしい現象「ノーシーボ効果」。
日常生活でも少なからずこれらの現象に影響を受けながら生活しているのが現代人だと思います。
思い込みが「力に変わること」も「毒に変わることも」あるなか、自分の気持ちさえ自由には出来ない多くの現代人にとって、上手く付き合うことが求められる大きな心理作用と言えるのではないでしょうか。
「悪いことをまったく考えない」とまでは出来ませんが、出来る限り「何事も前向き考える」ことは、「身体にも心にもいいこと」なのは間違いないのかもしれません。
不幸だと感じることもあまり後ろ向きに考えすぎず、上手く前向きな気持ちへ自己暗示をかけていけるようになりたいものですね。
最後までご覧頂きありがとうございました。