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九頭竜川での男児遺体発見の真相「チャイルドシートなし」「無施錠」

更新日:

2018年1月19日、午前9時50分頃、福井県坂井市の九頭竜川左岸河川敷で男の子の遺体が見つかりました。

警察は身元の確認を進めていましたが、DNA鑑定から遺体が去年12月から行方がわからなくなっていた越前市の田中 蓮くん3歳と断定しました

蓮くんは先月9日、遺体が見つかった現場から40km以上離れた駐車場で、父親が目を離した10分ほどの間に行方がわからなくなっていました

地元の消防や警察では年が明けてからも蓮くんの捜索を続けていました。

■いなくなった状況

先月9日の午後2時頃、同市太田町にある勤務先に立ち寄るため、父親は勤務先近くの駐車場に車を停めます

勤務先での用事を済ませるため、蓮くんを車の助手席に残し勤務先へ

約10分後に車に戻ると蓮くんがいなくなっていました

ドアは閉まっていましたが、半ドア状態であったことがわかっています。

■父親が語る遺体発見前の胸中

遺体が発見される10日ほど前に父親「田中了士」さんが受けたインタビューでのコメントです。

苦しい胸の内を語っています。

「本当に進展がない(1か月間)という状況で、もしこのままずっと見つからなくて、この状況が続いてしまったらどうしようという不安が、毎日毎日自分たち家族にはのしかかっていて1分1秒が地獄のような毎日を過ごしています。」

「すごく屈託のない笑顔を見せる子、結構よく笑う子なので、仕事から疲れて帰ってきてもそれ見るだけで癒されるパワーをもらっていました。」

「自分の中で会社に子供を連れていくっていうのが、仕事とプライベートを分けなくてはという考えと、今思うとちょっとしたことでも社内に連れて行けばという後悔があります。」

「もし誰かが蓮を見てくれているなら、我々は蓮が元気なことだけを望むので、どうか一刻も早く家族のもとにかえしてください。」

■直接的な原因は?

今回の事故に関して、報道されている情報の中で個人的に「これが直接的な原因となってしまったのでは?」と感じた点についてお話ししたいと思います。

父親の退席時蓮くんはチャイルドシートに乗っていなかった

道路交通法により「自動車の運転手は幼児用補助装置(いわゆるチャイルドシート)を使用しない6歳未満の幼児を乗車させて自動車を運転してはならない」と定められています。

さらにチャイルドシートを使用したことのある方であればご存知かと思いますが、一般にチャイルドシートはエアバックの関係上、助手席に設置し使用することは避けるよう注意喚起されています。

公開されている情報から、父親の退席時、蓮くんは助手席でチャイルドシートに乗っていなかったことが判明しています。

チャイルドシートのロック機構は大人でなければ解除出来ないよう非常に重く出来ています。

3歳の子どもが自力でロックを解除することはまず不可能です。

もし仮に助手席であれ、蓮くんがチャイルドシートに乗っている状態で父親が席を離れたのであれば、蓮くんが「自ら車を降りる」という状況にはなり得なかったはずです。

ひとつの特例としてチャイルドシートの使用義務が免除される場合があります。

それは「疾病のため幼児用補助装置を使用させることが療養上適当でない幼児を乗車させるとき、その他政令で定めるやむを得ない理由があるとき」です。

仮に蓮くんがその特例に当てはまる場合チャイルドシートの使用は免除されますが、そのような状況であればなおさらお子さんひとりを車内に残して10分も席を外していた父親の行動には理解が出来ません。

車はエンジンをかけたままで無施錠だった

3歳の子どもをひとり車内に残し、この状況で席を外した父親に驚く方が多いのか、驚かない方が多いのかわかりませんが、私は正直驚きました。

エンジンをかけたままでは子どもが誤ってギアを「」に入れてしまう可能性もありますし、無施錠では子ども自身が簡単に車外に出ることも可能です。

考えたくありませんが「悪意のある者」が通りかかった場合、車もろとも子どもをさらわれる危険性もあります。

■まとめ

あまりに悲しい事故に胸が痛くなります。

幼いお子さんを育てる親御さんにとっては「明日は我が身」と感じさせられた事故だったことでしょう。

父親が「公私をしっかり分別したい」という気持ちから起きてしまった事故で、その思いから察するに簡単に父親を批判することはいけないと私は感じています。

直接的な原因を作ってしまった父親ですが、同時に最も深く傷ついているのも父親です。

どんな親御さんにも状況は違えど起こり得る事象であったことで、多くの人にとって心に刻まれることとなった今回の事故。

悲しくも失われてしまった蓮くんの命から多くを学び意識改革に努めることが、今回の事件を知った私たちに出来る蓮くんへの一番の弔いであることを切に願いたいです。

亡くなられた蓮くんとご遺族の皆様には、心からご冥福をお祈りいたします。

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