マジックを始めたての方ならば、観客とコミュニケーションを取りながら演じるマジックは少しハードルが高いと感じる方も少なくないだろう。
特に観客の中から協力を募り、協力してくれた方の手のひらや所有物を利用したマジックであれば尚更のことと思う。
そんなマジックを始めたてのマジシャンにオススメのマジックがある。
それがテンヨーマジック「ミスターラビット」だ。
よくプロのマジシャンが「赤いスポンジボール」で演じているボールの消失や増殖を魅せるマジックがあるが、「ミスターラビット」では代わりに「ウサギの形のスポンジ」を使って同じような現象を引き起こす。
見た目の可愛さも相まって子供たちに見せてあげれば大喜びで、協力してくれた子には特に大きな驚きを届けることが出来るだろう。
説明書にはしっかりと基本の演じ方が記されているので、何の心配もなく練習を始められる。
観客とのコミュニケーション能力や会話術を自然と高めてくれるこの「ミスターラビット」。
利用する際のポイントや、購入前に参考になりそうな情報をまとめてご紹介したいと思う。※仕掛けやタネの説明はありません。
最後はウサギがまさかの巨大化!? 単純だけど面白い衝撃のビジュアルマジック!!
マジックには実に様々な現象があるが、「ミスターラビット」では一般的に言うところの"貫通"や"瞬間移動"などのマジックで感じる『不思議さ』とは少し違い、見た目の質量(大きさ)が変化するという、直感的且つ非常にシンプルな驚きが魅力と言えるだろう。※あくまで基本的な運用を想定
しかも現象を確認するのは協力してくれた観客の手の中であり、観客自身のタイミングで確認するだけにその衝撃も大きなものだ。
実際にこの「ミスターラビット」が引き起こす現象を簡単に説明しよう。
まずウサギの形をした赤いスポンジを取り出す。
大きさはタマゴより一回り小さいくらいの大きさだ。
観客に握らせおまじないをかけると『ウサギが2匹に』。
取り出し反対の手に握らせおまじないをかけると、今度は『ウサギが4匹に』。
最後に両手を出してもらい握らせた後おまじないをかけると、『ウサギが手のひらくらいの大きさに巨大化する』。
基本的な演じ方と現象は以上のようになる。
観客の手の中で"増殖"、"巨大化"するウサギのビジュアルは強烈で、想像以上に驚きを与えてくれるものだ。
現象を起こすまでの手順も、多少の練習は必要だが無理なく習得できるものになっている。
協力してくれた観客に対する要求も『握るだけ』と容易なので失敗することもほぼなく、手品を始めたてに観客とコミュニケーションを取りながら演じるマジックとしては非常に適していると私は思う。
使った後は洗濯で復活!? アフターケアで万全の状態をキープ
この「ミスターラビット」、スポンジで出来たウサギを毎回強く握るので、当然次第につぶれてくる。
せっかくのマジックも、歪なウサギが続々現れたんじゃカッコ悪い。
そんな時は一度洗濯をしてしまおう。
驚くほど元気なウサギに戻って、まるで新品のような使い心地に戻ってくれる。
何度も披露するには必要な知識なので、覚えておくと役に立つはずだ。
消すも増やすも自由自在!? 高い応用力を持つ世界一柔らかいスポンジ!!
「ミスターラビット」の素材は世界一柔らかいと言われるスポンジから出来ていて、握りつぶせば非常に小さくなり、圧力をなくせばしっかり元通りの姿に戻る高い柔軟性を持っている。
どんなに小さなスペースにも収まるコンパクトさと、復元力を利用したグリップで、非常に幅広い応用力を秘めている。
実際に『襟の内側』や『内側に折った袖口』になどに忍び込ませておいて、過去に気付かれた経験はない。
慣れれば出したり消したりと自由自在になるので、応用価値が高く慣れる程に面白いマジックとも言えるかもしれない。
最後に
観客と直に接して演じるマジックは確かに緊張するものだし失敗のリスクも高いと言える。
しかし、だからこそ磨かれる技術があるし度胸もつく。
マジックはそれだけで『驚き』を与えてくれる素晴らしい道具だが、同時に気持ちを込めて演じることで最高の『楽しさ』も提供出来る魅力的な手段だ。
「ミスターラビット」で楽しいトークや演出を鍛えて、どんどん観客とコミュニケーションを取っていけば、必ずレベルアップにも繋がる。
人との繋がりと楽しさを引き出してくれるマジック「ミスターラビット」で、あなたのマジックをより楽しいものに演出してみては。