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水戸済生会総合病院 事故発生の原因とモルヒネの副作用 増え続ける医療事故

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2017年9月28日、茨城県の水戸済生会総合病院(水戸市双葉台)で、手術中に予定していた投与量の10倍のモルヒネを投与し、投与された女性が死亡するという医療ミスが発覚した。

亡くなったのは、茨城県内に住む69歳の女性。

心臓疾患である「拡張型心筋症」で入院していた女性は、14日、同病院にて血管内に細い管を通す「カテーテル治療」の手術を受けた。

その際、鎮痛剤として投与されたモルヒネが、予定していた投与量"2.5mg"の10倍である"25mg"を投与してしまった。

間もなく女性は心肺停止となった。

その後、懸命の蘇生処置で一度は蘇生したものの、そのまま意識が戻ることはなく、26日午後7時55分頃、死亡が確認された。

病院側はミスを認め、遺族へ謝罪している。

医療ミス!? その原因は?

現段階での病院側の説明では、医師と看護師の間で連携ミスがあったとみており、今後第三者を含めた事故調査委員会を設置、原因の究明と再発防止に努めるとしている。

しかし、おそらく致死量となる薬品の投与について、担当した看護師が疑問に感じなかったのは些か疑問が残る。

医療現場に携わる人間ではないので、その実どのような形で誤ったまま投与に至ったかは想像するに困難ではあるが、およそ通常考えられる経緯で起こったミスではないのだろう。

多くの要因が重なって起こったと考えるのが妥当ではあるが、お亡くなりになった女性は元より、遺族、そして投与を行った看護師と、関係したすべての人にとってあまりに辛く悲しい事故であることは言うまでもないだろう。

意外と知らない モルヒネがもたらす恐ろしい副作用

モルヒネは医療の現場において、強力な鎮痛・鎮静作用がある重要な医薬品である一方、強い依存性を持つため世界各国で麻薬取締法規の対象薬物として厳重に管理されている。

副作用として依存性、継続投与による耐性の他、悪心嘔吐、血圧低下、便秘、眠気などがある。

また毒としてみた場合は、人に対し「6g~25g」投与で、数分から2時間程度で死に至る。

増加を続ける医療事故

誰もが承知の事実である医療現場の人材不足。

いや、医療を必要とする人間の急激な増加とも言えるかもしれない。

どちらにしても現状のままでは、今後もこの関係は反比例を続け、その溝は拡大する一方であることは想像に難くない。

今回の医療事故発生も、少なからずそれらが原因の一端として影響していると感じるのは私だけではないはずだ。

技術の進歩と共に、日本では生命維持がより高いレベルで可能となったのは喜ばしいことではあるが、いかに自動化、機械化が進んでいるとはいえ、医療現場は人と人との関わりで成り立っている。

これ以上、助かる命を失うことに繋がる医療ミスをむやみに増やさない為にも、国全体を挙げて一刻も早い医療機関の拡充と、医師や看護師の負担軽減のため、医療人を志す人材確保、増加を狙った政策を取って欲しいと感じる。

このような救いのない事件や事故が少しづつでも減少していくことを願うばかりである。

亡くなられた女性とご遺族の皆様には、心からご冥福をお祈りいたします。

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